安全基準・電波防護指針・使用許可申請

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(3) 機器への影響

漏洩電波量が少なくても光センサなどの各種検出器、AGV(Automatic Guided Vehicle。自動搬送車)などに利用されている障害物検知通信手段などが、もろに影響を受けることがある。前者の場合、メ−カによりノイズに強い物、弱い物がありノイズに強い物を選択し、ケ−ブル・センサ・アンプなどシ−ルド処理を行えば使用出来る。

後者の場合、通信周波数として2437MHzを利用した物は対策実施困難で、2472〜2493MHzを利用したSS通信[スペクトラム拡散(Spread Spectrum/SS)通信]の採用を検討する必要がある。

シ−ケンサなどは、一般には制御盤内に取り付けられるので問題発生は無いと言える。パソコンなどもケ−ス・バイ・ケ−スであるが、漏洩電波量が多い場所で使えば、ディスプレイ部で画像が乱れるなどの影響を受けることがある。更に、温度計などデジタル表示される機器でも表示値がフラツクなどの影響を受けることがある。このような場合、マイクロ波加熱装置の電波漏洩量を限度はあるが少なくする他、対象機器をシ−ルドケ−スに収めたり、通信ケ−ブルなどはコンジットパイプのようなシールド管に収容して配線したり、シ−ルド線を利用するなどして対処する。

26.4 総務省 総合通信局への届出

マイクロ波及び高周波加熱装置などを設置する場合は、電波法第100条の規定により、その設置者は必要書類を揃え各地方の総合通信局に設置許可の申請をしなければならない。更に、電力の増強などの設備改造を実施したり、設置場所を移設する場合などにも「設備変更届」を、設備廃却の場合にも「設備廃止届」が必要としている。尚、一般に普及している家庭用電子レンジのうち出力1kW以下の物で、総務大臣が一定の条件に適合すると認め、型式を指定したものは許可申請は不要となっている(型式認定)。

設備設置許可申請すると、記載不備が無ければ許可状が返却されてくる。許可状には「電波障害が発生したら当事者間で協議すること」のコメントが付記されている。尚、その許可状は対象設備の近くに掲示しなければならないことになっている。申請に必要な用紙は総合通信局より購入可能だが、総合通信局のホームページにアクセスしても入手可能である。参考のため申請書の一部を書き方を含め第二部に添付している。尚、電波法第110条に高周波利用設備無届け使用の場合の罰則が規定されている(下記補足説明参照)。

申請は設備設置・使用者が行うことが原則だが、メーカなどが代理申請(委任状必要)することも可能である。

補足説明:工業用マイクロ波加熱装置の規格類

(1) 電波法

@ 電波法第3条:電波の定義

電波の周波数[300万メガヘルツ(MHz)以下]が規定されている。

A 電波法第100条:総務省 総合通信局への届出

前記26.4項による。

B 電波法第110条:高周波利用設備未届けの場合の罰則

電波法 第110条3.には、高周波利用設備の使用許可届け出を怠り、許可無く高周波設備を使用した者に「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処す」と規程されている。

(2) 電波法施工規則第45条:高周波利用設備

高周波利用設備(医療用設備、工業用加熱設備、各種設備)の概要が規定されている。

(3) 無線設備規則第65条:高周波利用設備利用可能周波数帯域

電波帯域毎に放射電界強度の許容値が規定されている。但し、その規制対象外として「昭和46年郵政省告示第257号(無線設備規則第65条の規定による通信設備以外の高周波利用設備から発射される基本波又はスプリアス発射による電界強度の最大許容値の特例)」があり、ここで指定されている周波数帯域(ISMバンド)においては「基本波又はスプリアス発射による電界強度の最大電界強度を定めない」となっている。

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