安全基準・電波防護指針・使用許可申請

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26.2 電子レンジ、マイクロ波加熱装置の安全基準

(1) 電子レンジの安全基準

マイクロ波加熱装置からの漏洩マイクロ波及び高周波電力に対する我国の安全基準は、電気用品取締法(電子 レンジ)やJIS(C 9250 電子レンジ)により、次のようなことが規定されている。
「容量500mLの円筒状のビ-カに 275±15mL の水を入れて、加熱室のほぼ中央に置いてマイクロ波を 発振させ、機体の表面から5cm離れたあらゆる箇所で「1mW/cm2以下」とされている。
尚、漏洩量の「1mW/cm2以下」は、表26.2.1の「一般環境(条件G)」の指針値である。

(2) マイクロ波加熱装置の安全基準

一般的なマイクロ波加熱装置では、加熱装置外周から50mm或いは100mm離れた位置で(照射部形式に より各メーカが使い分けている)、電波防護指針;諮問38号の「管理環境(条件P)」の指針値をクリアする よう各メーカが自主規制していると云える。これはマイクロ波加熱装置のマイクロ波エネルギーの漏洩個所から 50mm或いは100mm以内に、装置取扱者が絶えず近接していることは考え難く、通常は前記寸法より十分 離れた位置での作業が多いことが想定され、より安全な電磁界環境が確保されていることになる。

(3) ANSIの安全基準

米国にはANSI(America National Standard Institute。米国規格協会)の安全基準(C95,1-1982、 Standard, Safety lebels with respect to human exposure to RF electromagnetic fields)がある。その 内容は図26.1.1 に示すように周波数帯域毎に漏洩電力密度(mW/cm2 )の値が定められており、これらの 規制値は電波防護指針;諮問38号の「管理環境(条件P)」の指針と同一となっている。これは時系列的には ANSI規格が先にありきで、電波防護指針はこの規制値を踏襲したとも云える。
尚、マイクロ波帯での基準値が5mW/cm2であるのに対し、30〜300MHzでは1mW/cm2以下と 厳しくなっている。これはこの周波数帯域の波長が「1〜10m」であり、人体の身長がこの波長の範囲に入る ため、電波が共鳴的に人体に吸収される可能性があるからと云われている。

図26.1.1 米国でのANSIの安全基準(C95,1-1982)
図26.1.1 米国でのANSIの安全基準(C95,1-1982)
(平均時間 6分間)
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