所要マイクロ波加熱装置の具体化検討

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(2) 設備価格

設備価格は、マイクロ波応用機器をフル装備した場合、空冷式1.5kW発振機を利用した方がマイクロ波応用機器の使用数が多くなるため高価になる傾向があり、フル装備しない場合は当然ながら安価となるものの、照射部からの反射電力が大きい装置の場合に、装置の健全性を確保する観点からは若干不安が残る。

尚、水冷式5kW発振機を利用した場合は、接続導波管の使用数が大幅に少なくなり、それらの組立作業時間も減る。更に、制御系・盤間配線なども制御件数が減る分使用する部品・配線材も少なくなり製造原価低減に繋がると言える。又、マグネトロンの使用本数が少なくなり、不具合発生による装置稼動停止の確率も小さくなる。但し、冷却水を利用することによる水漏れ、凍結などの不具合発生の可能性があり、この点は不利となる。

一方、マイクロ波加熱装置の価格は一般の外部熱源の加熱装置に比べると割高である。コンベヤ形加熱装置で

*発振出力 数kW級の場合:500万円/kW程度

*10kW級の場合:200万円/kW程度

*発振出力数十kW級の場合:150万円/kW程度

*100kW級の場合:100万円/kW程度

となり、バッチ式加熱装置ではこれよりも安価となる。当然、機器構成・照射部構造・外部加熱併用の有無などにより価格は大幅に変り、あくまでも参考値である。実際にはマイクロ波機器メーカに問い合わせることになる。

(3) ランニング・コスト(1時間当たり)

発振出力1.5kW及び5kWのマイクロ発振機を利用した場合のランニング・コストは、表22.4.2のようになる。5kW発振機を利用するよりも1.5kW発振機を利用した方がランニングコストは安価となる。これは発振出力5kWのマイクロ波発振機は冷却水を利用したり(水道料金に影響)、マグネトロンの発振効率が5kWの方が若干低いため(電気料金に影響)、更に単位出力当りのマグネトロン価格(円/kW)も高く、平均寿命は同程度なので管(マグネトロン)償却費が高くなるためである。

使用発振機出力 1.5kWの場合 5kWの場合
所要マイクロ波電力 37.1kW 37.1kW
使用発振機台数 25台 8台
マイクロ波総出力 37.5kW 40kW
入力電源 約 67.5kW 約 77.6kW
冷却水量 使用せず 2.9m3/h
ランニング・コスト 気電代 1013円/h 1164円/h
冷却水代 0円/h 725円/h
管償却代 550円/h 800円/h
合計 1563円/h 2689円/h

*電気代:15円/kWh、冷却水代;250円/m3、管(マグネトロン)償却代:寿命3500時間として算出。

*本ランニングコストは一例であり、使用機器により変動するものである。

表22.4.2 マイクロ波加熱装置のランニングコスト
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