マイクロ波プラズマ処理

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20.4 マイクロ波プラズマ処理の特徴

マイクロ波プラズマ処理の高周波プラズマ処理と比較した場合の主な特徴は以下の通りである。

(1) 被処理物はマイクロ波電力の影響を受けない

高周波プラズマの場合、被処理物は高周波エネルギーとプラズマに晒されダメージを受けることがある。マイクロ波プラズマの場合、処理室はマイクロ波放電部から分離されており、被処理物は誘電加熱されずプラズマによる加熱も殆ど無い。

(2) 低温処理である

プラズマ発生部と処理部が離れており、温度の低い活性種とのプラズマ反応となり、低温で表面改質が可能で、高分子材料本来の特性を損ねることが無い。高周波プラズマではプラズマ発生部と被処理物が同一場所であり温度も高く、高分子材料はダメージを受けることが多い。

(3) 高密度プラズマが生成できる

マイクロ波電力を限られた領域のガスに集中照射させることが可能で、高周波放電に比べ密度の濃いプラズマが得られる。親水性改善の場合、マイクロ波プラズマでの処理時間は60秒以内で高周波プラズマ処理の場合の1/10以下である。

(4) 装置の取り扱いが容易である

マイクロ波発振機は高周波発振機に比較し一般に操作しやすく、整合調整も機器の構造が簡単であり操作性も極めて容易で、オートチューナも用意されている。

(5) 処理室構造の設計自由度が高い

処理室内にマイクロ波エネルギーが存在せず、後述するようにプラズマの寿命が長く、処理目的に合わせ自由に内部構造の設計、材質の選択の自由度が高くなる。

(6) 作業環境の改善が図れる

溶剤処理と比べてドライ処理であるため、洗浄や乾燥などの処理工程が不要であり、液相処理に不可欠であった廃液処理も不要となる。その結果、作業環境を改善することができる。但し、若干のオゾンが発生することがあるので注意が必要である。

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