マイクロ波加熱の応用例

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C 米菓(おかき)の膨化処理

もち米などを原料とした生地をマイクロ波加熱し、膨化した「マイルドでソフトなおかき」を得ることが出来る。使用装置はマイクロ波出力 数十kWのコンベヤ形だが、マイクロ波加熱のみでは「焦げ目付処理」が困難なので、マイクロ波加熱部の後段に電気ヒータやガスの炎などの熱源を利用した焼成部を連接した一連の加熱装置となっている。

尚、マイクロ波加熱処理前にガスや電気ヒータなど外部熱源を利用して生地の表面に薄膜を生成すると膨化がより促進されるため、マイクロ波加熱装置の前段に外部加熱源による薄膜生成装置を設置している場合も多い。

図19.3.14は「おかき」の膨化例で、(a)がマイクロ波加熱処理していないもの、(b)はマイクロ波加熱処理(表面薄膜形成)したもので、一見して生地が大きく膨化している状況が分る。

(a) マイクロ波加熱していない「おかき」
(a) マイクロ波加熱していない「おかき」
(b) マイクロ波加熱処理した「おかき」
(b) マイクロ波加熱処理した「おかき」
図19.3.14 マイクロ波加熱利用「おかき」の膨化例
D パイ及びクッキーの追乾燥

ガスや電気ヒータなどの外部加熱源を利用して焼成されたパイやクッキーは、内部の水分の抜けが甘く、表面部より内部の含水率が高いことが多々あり、歯触わりなどの食感が悪い製品もある。これは焼成が外部加熱であるため、乾燥した断熱材に近い生地表層から生地内部への熱の伝わりが小さくなり、生地内部の水分が十分蒸発し切れないことが原因となっている。

尚、水分の蒸発を促進させるために焼成時間を長くすることも考えられるが、製品の表層部が過乾燥や変色などの品質劣化が生じる問題もある。この段階の生地にマイクロ波を照射すると、生地内部のマイクロ波エネルギーを吸収し易い水分にマイクロ波エネルギーが選択吸収され、効率良く加熱することが可能である。その結果、生地内部の水分の蒸発が促進され前記のような欠点をカバーした製品が得られることになる。

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