マイクロ波加熱の応用例

前のページへ戻る このカテゴリーのトップへ 次のページへ進む
F ノコギリヒラタムシの殺虫効果
図19.3.8に示すノコギリヒラタムシは幼虫の方が成虫より大形であり、製粉、菓子、乾燥果実、乾燥野菜に多く見出されるが、既に他の害虫によって食害された砕粉や屑のできた状態の所に発生する。ノシメマダラメイガと同様に、マイクロ波加熱に弱く、加熱による殺虫効果は充分に現われる。一般にマイクロ波加熱による食品害虫の殺虫処理は、
卵 > 幼虫 > さなぎ > 成虫
の順位で耐性があるので、この点を考慮してマイクロ波加熱温度を設定する必要がある。マイクロ波加熱処理による殺虫は、一般微生物の殺菌に比べて被処理物の処理温度が比較的低いため(通常 55〜65℃)、加熱による品質変化が少なく、工程管理も容易である。
又、被処理物の含水率が低い場合は、マイクロ波の選択加熱性が出易いため、被処理物の温度が低く処理される場合でも虫の温度は上昇し、殺虫効果が上がる場合がある。

図19.3.8 ノコギリヒラタムシ
図19.3.8 ノコギリヒラタムシ

又、被処理物の含水率が低い場合は、マイクロ波の選択加熱性が出易いため、被処理物の温度が低く処理される場合でも虫の温度は上昇し、殺虫効果が上がる場合がある。
尚、マイクロ波加熱単独で殺虫処理するのでは無く、熱風や遠赤外線ヒータを併用し処理することにより、より大きな殺虫効果を得ることも可能である。これはマイクロ波加熱時に、放熱により温度の低い被処理物の表面に移動してきた(逃げてくる)虫にダメージを与えるものである。
以上、食品や生薬中の殺虫例の他、畳床内のケナガコナダニ(図19.3.9参照)や材木や割り箸中の殺虫などにも利用されている。

図19.3.9 ケナガコナダニ
図19.3.9 ケナガコナダニ

前のページへ戻る このカテゴリーのトップへ 次のページへ進む