マイクロ波加熱の応用例

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19.3 具体的応用例と装置例

各産業分野での代表的な応用例などにつき記述する。尚、ここに紹介する内容は概要であり、詳細内容及びその他の応用例については各種参考文献を参照願いたい。

19.3.1 食品業界

(1) 食品の殺菌・防黴・殺虫
従来の加工食品の保存は、水分活性の調整、化学保存材の利用、糖・塩・酢などの濃度の管理、脱気・脱酸素材による酸素の制御などの方法が一般的に行われてきた。最近では、消費者の健康・ダイエット志向から添加物の存在、糖度・塩度の高い食品は敬遠されており、逆に無添加で糖度・塩度を極力抑制した所謂健康食品が好まれる傾向にある。
コンビニエンスストアやファーストフードなどの流通業界では無添加・低糖度・低塩度で日持ちが良く、且つ安全で衛生的な食品の供給を食品製造業者に求めている。業界・企業によっては独自の微生物基準で管理しているところも多くなり、メーカにとってはより厳しい状況となっている。ここではマイクロ波加熱を利用した殺菌・防黴・殺虫例の幾つかの事例を紹介する。これから説明する事例に利用される加熱装置は、図6.5.3に掲載されているコンベヤ形加熱装置或いは図19.3.1 に示すバッチ式加熱装置相当のものが多く、パイプ内を流れる液体状食品の殺菌例も少ないが存在する。

図19.3.1 バッチ式マイクロ波加熱装置例
図19.3.1 バッチ式マイクロ波加熱装置例

尚、以下に記述する殺菌作用として、マイクロ波エネルギーそのものが直接菌に作用しているとの見解が一部文献などにあるが(温度測定に正確さが欠ける…?)、光子エネルギーのレベルを考慮するとそのようなことは考え難く、あくまでも熱作用であると言われている。

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