マイクロ波加熱技術KnowHow

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(2) 工業用加熱システム:発振出力/オーブン出力・定格出力

マイクロ波発振機やマイクロ波加熱装置でのマイクロ波出力の測定法は特に法的に決められておらず、一般的にはマイクロ波機器メーカが独自の方法で行っているのが現状だが、大幅に異なることは無いであろう。

@ 発振出力:P0

一般的には、マイクロ波発振機の出力導波管にダミーロード(VSWR=1.05以下の導波管形ダミーロード)を接続し、水の流量M(l/分)と温度上昇値凾s(℃)を測定し(15.2.3)式より求めた出力値が利用されている。

0=0.07*M*凾s(kW) ・・・・・(15.2.3)

ダミーロードのVSWR特性から反射電力(0.06%弱)は無視しても良く、発振出力はマグネトロンから出ているマイクロ波エネルギー量そのものと考えて良い。

尚、測定時間の短縮化を図るため、方向性結合器(パワーセンサ・パワーメータ・同軸無反射終端器を利用)と導波管形ダミーロード(水負荷)を接続し、反射波の影響を無くして発振出力を測定する場合もある。

A オーブン出力/定格出力:P1

電子レンジの定格高周波出力を求める場合とほぼ同様な測定方法となるが、マイクロ波加熱装置の所要電力は数百Wから数百kWと幅広いため、負荷としての水量や水の温度上昇値、加熱時間などは、装置の所要電力に合わせて下記条件を満足するようを設定している。

(a) 水量M(l):所要電力(kW表示)に係数「K=0.5〜2」を乗じた程度に設定。

…電子レンジの定格高周波出力の場合、水量2lなので、発振出力を1kWとすると先の係数Kは「2」となる。負荷量としては非常に重いと言える。

(b) 水の温度上昇値凾s(℃):放熱による測定誤差を小さくするため「10℃」程度。

(c) 加熱時間t(秒):前記水量と温度上昇値からマイクロ波吸収効率を考慮し決定。

以上のデータを利用し、(15.2.4)式よりオーブン出力(定格出力)を求める。

1=4.186*M*凾s/t (kW) ・・・・・(15.2.4)

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