マイクロ波応用機器

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11.13 スタラファン

マイクロ波オーブン内に投入されたマイクロ波電力はオーブン内で定在波が発生して加熱ムラの要因になることがある。これはオーブン内に移動するものが無い場合発生することが多く、対策として金属製の何らかの動くものでマイクロ波電界を反射・攪拌することが考えられる。この代表的な例がスタラファン(スターラとも称する)となるが図11.13.1 にその一例を示している。

これは金属の羽根をモータ、減速機などの駆動部品を利用し毎秒数十回転で回転させるものであり、羽根の形状はいろいろなものがあり、本図では羽根を斜め45°に曲げ垂直方向のマイクロ波電界を水平方向に反射・攪拌する構造となっている。 

尚、マイクロ波給電口に対するスターラの軸の位置は、図中の(a)及び(b)の場合が考えられる。位置(a)の場合は金属羽根の方向が電界の進行方向を遮る瞬間があり、その場合 非常に大きな反射電力が発生するので、この位置に設けることは好ましくない。

図(b)の場合は、電界の方向と羽根の方向が直角して交わっており、このような位置関係では大きな反射波の発生はあまり無い。

必ずしも本図のように直角関係には拘らず、若干上下方向にズレテも問問題無い(目安は±30°程度)。

スタラファンは、マイクロ波オーブン内のマイクロ波電界の攪拌の他に、接続導波管内の定在波の腹の位置を絶えず変化させるため、マグネトロンのフィラメント(ヒータ)の過熱ポイントの位置を絶えず変える効果もあるため、フィラメントの寿命、即ちマグネトロンの寿命延命に寄与しているとも言われている。

図11.13.1 スタラファン
図11.13.1 スタラファン
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