導波管

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10.2 同軸ケーブル

マイクロ波伝送用として図10.2.1に示す同軸ケーブル(同軸管)もある。これは導体で出来たパイプの中心軸にポリエチレンなどで支持された中心導体を持つ伝送線路で、パワーモニタの出力信号伝送などに利用している。可撓性があり、取扱い易く便利なものだが、マイクロ波エネルギーの伝送電力の許容値が200W程度(VSWR=3で)と小さく使用頻度も少ないため、本稿での説明は省略する。同軸管についても高周波加熱装置に利用されるがマイクロ波加熱装置には利用しないので同じく説明は省略する。

図10.2.1 同軸ケーブル構造
図10.2.1 同軸ケーブル構造

10.3 方形及び円形導波管

10.3.1 方形導波管

(1) 伝送状況

導波管は既に説明したように周囲を導体で取り囲まれた中空パイプで、このパイプの中をマイクロ波は伝播してゆく。この導波管内のマイクロ波の伝播は、管内を真直ぐに伝送するように思われる。この場合、管内と管外の同一距離を電波が進む時間は等しくなければならないが、実際は管内を進行する場合の方が余計時間がかかる。これは管内の方が電波の通路が長いからと考えるべきで、図10.3.1 のように電波は管内の左右の壁 (短辺)にぶつかり反射しながら進む2つの平面波から成り立っていると考えられる。それぞれの電波の波面は常に進行方向に直角な平面内にあり、これらの2つの平面波が重なり合い導波管内で特有の電磁界分布を形成、結局この合成された電磁界分布がある速度をもって進行しているものと考えられる。

図10.3.1 導波管内の電波の伝播図
図10.3.1 導波管内の電波の伝播図
図10.3.2 電波の導波管内伝送イメージ
図10.3.2 電波の導波管内伝送イメージ

この合成波は、伝播過程で互いに強めあう角度で反射するもののみが残り(導波管の幅広面の長さaに左右される)、違った角度で当たって進む波は打ち消しあって最終的には伝送されなくなる。ある瞬時の導波管内の合成波の伝播イメージを図10.3.2に示すが、導波管の短辺側に接する面での電界は「0」で変化は無く、導波管の長辺の中心線管軸上をピークにした山と谷が時間経過とともに進行方向に移動してゆく、即ち 半円球状の風船が脹らんだり、縮んだりして伝送されるイメージとなる。

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