マイクロ波発生装置

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9.1.5 発振出力可変方法について

マイクロ波発振機の発振出力の可変方法は、図9.1.14 (a) のように間欠的に発振させて、平均出力として発振出力を変えるか、(b)のように発振レベルを上・下させるかの2通りの方法がある。
前者はマグネトロンに印加する陽極電圧を間欠的に入り切りすることにより目的の出力を得るものである。後者の場合、陽極電圧(高電圧電源)のレベルを上下させれば、発振出力レベルを調節することが出来る。
尚、電磁石を利用したマグネトロンの場合は、磁界の強さが調整できるため、励磁電流を変え電子の流れ(陽極電流)を増・減させることにより出力を変えることが可能であり、殆どの大電力マグネトロンは高電圧・大電流を扱う陽極電源を可変せずに、扱う電力が小さな励磁電流を可変する方式を採用している。

図9.1.14 発振出力の可変方法
図9.1.14 発振出力の可変方法

ある物質を加熱する場合、いずれの出力制御法でも、平均PE(被加熱物単位重量当りに吸収されたマイクロ波電力量)は同一でであるが、物質を加熱することを考えると、間欠発振方法による場合はピ−ク値が変化しないため、発振レベルを変える方法とは異なる挙動を示す可能性がある。例えば温度上昇速度、上昇値や永久双極子が受ける運動量に違いが出ることなどが考えられる。

尚、発振出力が変えられない電子レンジのようなものを用いる場合、水を入れたコップなどをオ−ブン内に置き、被加熱物に印加されるマイクロ波エネルギ−量を少なくするなどの工夫を行うことがある。

この場合、被加熱物に吸収されたマイクロ波電力量がどの程度なのか分らないという欠点があるものの、単に加熱すれば良いということであれば、便利な方法と言える。

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