マイクロ波発生装置

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9.1.3 陽極電圧電源回路例

@ 基本回路
これから説明する各種電源回路例は、図9.1.3 にある記号とその名称は共通で以下の通りである。
MG:マグネトロン
1:フィラメント(ヒータ)トランス
2:高電圧トランス
C:コンデンサ
一般的に、マグネトロンを動作させる場合、各図にあるように陽極側がアースとなるので注意が必要である。
例えば、陰極側回路が「−Eb(V)」の高電圧で浮くためフィラメント(ヒータ)トランスの耐電圧が必要となる。

(a) 基本回路
(a) 基本回路

尚、各電源回路図中の電圧、電流は一般的に次のように呼ばれている。
MG:マグネトロン
Ef:ヒータ(フィラメント)電圧(V)
If:ヒータ(フィラメント)電流(A)
Eb:陽極電圧(kV)
Ib:(平均)陽極電流(A)
ib:ピーク陽極電流(A)

(b) 陽極電圧波形
(b) 陽極電圧波形
図9.1.3 単相全波整流・非平滑電源回路例

各電源回路には、(a) に基本回路を、(b) に回路から得られる基本的波形を示している。尚、実際の波形はマグネトロンの特性、使用されている回路部品などの仕様により様々なものが得られるので、イメージ程度に捉えてほしい。

A 単相半波回路:図9.1.4 参照
高電圧トランスのみで必要陽極電圧を得るもので、交流のままマグネトロンに印加される。最も簡単な回路だが、交流の片側部のみに電流が流れるためトランスの鉄損が大きく温度上昇する。
従って、トランスは大形となり、冷却を強めたりするなどの手を講じる必要があり、不経済なのであまり利用されていない。
更に、陽極電流のピーク値(ib)が平均陽極電流(Ib)の5.2倍程度と大きくなり発振不具合(モーディング現象。概要は第二部・マグネトロンにおいて説明)が発生し易い欠点もある。

(a) 基本回路
(a) 基本回路

(b) 陽極電圧波形
(b) 陽極電圧波形(b) 陽極電圧波形
図9.1.4 単相半波電源回路例

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