誘導加熱

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5.5 特徴

誘導加熱の長所及び短所としては次のようなことがあげられる。

5.5.1 長所

(1) 被加熱物の必要な部分に磁場を利用して集中的に加熱可能で、エネルギー伝達効率は高い。

(2) 誘導作用の磁界を強めることによって、高密度のエネルギーを短時間に供給可能である。

(3) 磁界の強さを電気的に容易に制御可能であり、加熱、冷却時の熱的イナーシャが殆ど無い。

(4) 使用する周波数の選定により、容易に浸透深さが設定可能である。

…金属の表面焼入れ時の加熱に効果的である。

(5) 温度制御が比較的容易である。

(6) 金属溶解では、電磁力により溶湯が自動的にかき混ぜられる。

5.5.2 短所

(1) 初期設備コストが高い。

(2) 不規則な或いは複雑な形状のものを均一加熱することが困難である。

(3) 電波漏洩があり、シールドルームを必要とすることがある。

(4) エネルギー収支総合効率が若干低く50%程度である。

5.6 主な用途

誘導加熱の産業界への用途としては次のようなことが挙げられる。

(1) 鉄鋼類の溶解処理。

(2) 鉄鋼、非鉄金属などの加熱処理…鍛造、押出し、圧延加工用加熱など。

(3) 金属の焼き入れ、焼き戻し、焼き鈍しなど。

(4) 電縫管の溶接処理。

(5) 電磁調理器、IH電気釜など。

(6) Siウェハーなどの単結晶化。

(7) 過熱蒸気の生成(蒸気を高周波誘導加熱したSiC製パイプ内を通過させ加熱する)。

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